改修工事を頼む際、まず最初に工場・倉庫を建てた建設会社を思い浮かべると思います。しかし建物の状況によって改修工事の内容は違い、選ぶべきベストな業者は変わります。
改修工事の業者選びに失敗しないためには、発注者として、かしこい選択ができる知識が必要です。ここでは工場・倉庫の改修を進めるにあたり、どのような業者がいて、どのようなポイントで選定すれば良いのかを工場・倉庫専門の板金工事会社であるフォレストファクトリーが解説します。
株式会社フォレストファクトリー代表取締役 森 一仁
工場・倉庫の改修工事を依頼する業者を選ぶ前に、まずは建設業の業界構造を理解すると、よりかしこい選択ができるようになります。建物の建設工事には多くの専門業種が協力し完成しています。多くの場合工事全体を監理・監督しているのが建設会社となりそこから各専門業種へ躯体工事、外壁・屋根工事、内装工事、防水工事、設備工事、水道工事などを割り振っています。
この構造をふまえた場合、今回改修工事が必要な部分によってベストな依頼先が変わってきます。今回改修工事が必要なのは外壁・屋根なのか?増改築や間取り、耐震性なのか?設備や機器の刷新なのか?それら複合的な工事なのか?といった状況によってベストな依頼先が変わります。
身近な車で考えると、タイヤの溝が減ってきたので交換したい場合、依頼先としては「ディーラー」「自動車修理工場」「カーカスタムショップ」「タイヤショップ」「ガソリンスタンド」と色々あり、どこでもタイヤは変えてくれますが値段や提案の幅は結構違うでしょう?このように業界の構造を知っておくことで同じ改修工事でも専門的な提案やコストは大きく変わります。
建設会社
建設会社では、建物全体の工事を行ったり、機械設備を含めた大規模改修工事を行っています。今後30年間の修繕計画も合わせて行うため、増設や設備のリニューアルなど大きな改修工事を予定されている場合は、建設会社に依頼をするのが一番でしょう。また、建てたところに依頼をするため、相談しやすく、信頼性が高いというのも利点です。ただし、塗装工事、防水工事、外壁・屋根工事などを行う場合は、建設会社に依頼しても実際に工事を行うのは外部の業者であるため、中間マージンによって工事費用が高くなる可能性があります。
増改築や設備の入れ替え耐震工事など複合的で大きな改修工事を行う場合は建設会社へ
防水会社
マンションの屋上の様な平らな屋根を陸屋根と言います。陸屋根では防水層作り建物内に雨水が侵入しないように防水会社が工事を行います。主に行うのは、塗膜防水、シート防水、アスファルト防水などになります。そのほか、シーリング工事や外壁補修工事、塗床工事なども行っている防水会社もあります。
ご自身の建物が平らな陸屋根で、雨漏りに困っている場合は防水会社に依頼を行うと適切な工事で雨漏りを修繕してくれるのでおすすめです。
平らな陸屋根での雨漏りが生じた場合は防水会社へ
塗装会社
外壁・屋根の劣化状態がそこまで酷くない場合は、塗装工事によって外壁・屋根を保護することができます。また、塗料には遮熱効果、防水効果、防汚効果など様々な効果を持っているため、工場・倉庫の悩みに合わせて塗料の選定を行えます。外壁・屋根に苔があったり、軽度なサビの状態もしくは色褪せが生じている場合は塗装会社を選ぶと良いでしょう。塗装会社の中には住宅を得意としている会社、工場・倉庫を得意としている会社があるため、工場・倉庫を専門的に行っている会社を選びましょう。
外壁、屋根の苔・色褪せ、軽度なサビを改修されたい場合は塗装会社へ
屋根・外壁工事会社
屋根や外壁の劣化状態が酷く、塗装工事では改修できない際に、屋根・外壁工事会社では板金を使用して改修工事を行います。サビが進行して屋根に穴があいて雨漏りが生じていたり、経年劣化によって屋根が脆くなっている場合などになります。外壁や屋根の劣化状態が酷く、割れや穴まであって雨漏りが発生している場合は屋根・外壁工事会社に依頼を行うのが良いでしょう。屋根・外壁工事会社の中には住宅を得意としている会社、工場・倉庫を得意としている会社があるため、工場・倉庫を専門的に行っている会社を選びましょう。建設会社とは違って専門工事しか対応してくれないと思われがちですが、塗装工事・防水工事、アスベストの処理など幅広く対応してくれる会社もあります。
外壁、屋根に割れ・穴の症状があり雨漏りが発生している場合は屋根・外壁工事会社へ
業者によって得意としている分野が分かれ、工場・倉庫の状態などによって行う工事や提案内容も異なるため、適切な業者を選ぶ要があります。屋根・外壁で改修工事を検討されている方は劣化状態によって塗装会社か屋根・外壁工事会社で分かれるため、まずは工場・倉庫の劣化状態を見てもらって判断するのが良いでしょう。
必要な改修工事はどの専門業者に依頼すべきなのか踏まえた上で、さらに業者選定するために見るべきポイントをご紹介します。工場・倉庫の改修工事を検討されている方はぜひ参考にしてください。
専門知識・技術や実績は充分にあるか?
専門知識や技術が不足している業者を選んでしまうと、知識不足から雨漏りの原因を作ってしまったり、工事計画の読みが甘く工期が遅れてしまうなどの問題が発生する可能性があります。過去の実績や保有資格などを確認し、お客様の工場・倉庫を担当するのに適切な業者かどうかを確認しましょう。
業務に支障が出ない工法・工程を組んでくれるか?
工場・倉庫で行われる工事では、業務を止めないような工事計画とスケジュール管理が求められます。工場・倉庫の業務に支障がないよう作業員の導線や材料の搬入経路なども考える必要があります。ヒアリング時に工場の稼働や行き来する運搬トラックの有無など、細かく聞き取ってくれる会社を選ぶと良いでしょう。
社内稟議に使う資料は用意してくれるか?
工場・倉庫で工事を行う際は複数社で見積もりを取り、色々な意見をまとめて社内稟議に出されるかと思います。そこで社内稟議に活用できる資料(現地調査を行った際の建物調査書や改修工事のための修繕提案書など)を提出している業者は、工場・倉庫の工事経験が豊富な先読みのできる良い会社であると判断できます。
見積書の内容は詳細に載っているか?
見積書の内容が細かく詳細まで載っているかを見るのは、業者選びにおいて大事な判断材料となります。「一式いくら」では打ち合わせの時に話した内容がどこまで見積書の中に反映されているのかは判断できません。後から追加費用が発生して揉める可能性もありますので、工事内容について詳細に見積書に記載している業者を選ぶと良いでしょう。
アフターサポートや保証はしっかり対応してくれるか?
工事が終わった後に何か問題が発生した際にはきちんと対応してくれるのかを確認しておくのも大切です。工事中や工事直後は気づかなかった欠陥が、後日判明することもあるので、どのような保証や対応を行ってくれるのかを事前に業者に確認しておくと良いでしょう。保証書についても年数を確認するだけでなく、どこまでの内容が保証範囲内なのかもしっかり確認しましょう。
工場・倉庫の改修工事を行う際は、建物の状況によって改修工事の内容を見極め、ベストな業者を選ぶ必要があります。工期の遅れや雨漏りが再発してしまうなどの問題に発展しないよう、様々なポイントを踏まえながら慎重に業者選びを行いましょう。フォレストファクトリーでは20年にわたって工場・倉庫の板金工事を担当してきた専門会社です。雨漏りの修繕や省エネ・光熱費対策など、お客様の状況に合わせた最適なご提案を行っております。詳しくは「選ばれる理由」をご確認ください。
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